春は、
風が芽吹きを
運びます。
なぜ、八幡平市なのか。
岩手県八幡平市。
山と川と森に囲まれたこの土地には、
長い時間をかけて育まれてきた自然があります。
人々の暮らしがあります。
そして、私たちが受け継ぎ、
今も暮らしの中で息づく知恵があります。
私たちは、その一つひとつが、子どもたちにとって
かけがえのない学びになると考えています。
風が芽吹きを
運びます。
森が命を
育みます。
大地が実りを
分かち合います。
雪が次の春を
待っています。
風の匂い、土の手触り、鳥の声、雪の結晶、川の流れ。
「なんだろう。」「なんとなく気になる。」
そんな小さな感覚から、問いが生まれます。
試してみたくなります。誰かと話したくなります。
学びは、そんな何気ない一歩から始まります。
自然は、答えを教えてくれる場所ではありません。
問を育ててくれる先生です。
農家の方、職人、研究者、森や山を知り尽くした人。
ものづくりを続ける人。
子どもたちは、技術だけではなく、
世界の捉え方や、生き方にも触れていきます。
畑を耕すこと、薪を割ること、雪をかくこと。
発酵を待つこと、季節を感じること。
地域には、長い時間をかけて受け継がれてきた
知恵があります。
そして、まだ誰も気づいていない学びも、
まだ誰かに語られていない知恵も
この土地には、静かに息づいています。
子どもたちと一緒に、耳を澄ませ、手を動かし、
対話を重ねながら、その一つひとつを、
見つけていきたいと考えています。
かつて安比川流域は、日本有数の漆器の産地として栄えていました。
山で漆を採る人、木を育てる人、漆を塗る人。
自然の恵みを受け取り、人の手を通して形にし、暮らしの中で大切に使い続けることには、自然とともに生きる知恵と、人から人へ受け継がれてきた営みがあります。
漆の文化は、この土地が育んできた「暮らしと学びの循環」を、今も静かに伝えてくれています。
森に降った雨や雪は、やがて川となり、土壌を潤します。豊かな恩恵があるからこそ、この土地の暮らしが続いています。
薪の火、囲炉裏、暖をとる知恵。自然とともに生きる中で、人は知恵を育み、暮らしをつくってきました。
高原野菜や山の恵み、きれいな水。自然の豊かさと、感謝していただく暮らしがあります。
雪や寒さと向き合う中で、工夫し、助け合い、乗り越える力が育まれてきました。
長くこの土地で暮らしてきた人たちとの出会いは、地域の歴史や文化、暮らしの知恵に触れる機会です。
森も、川も、畑も、雪も、工房も。
地域に暮らす人々も。
この土地での出会いの一つひとつが、
子どもたちの学びを育み、
未来をつくる力になっていきます。
だから私たちは、子どもたちとともに歩き、
ともに問い、ともに見つけ、
ともに未来へと手渡していきます。